栄養科Nutrition

栄養科

「食事は、治療の一翼を担う・・いやすべてだ・・。」名戸ヶ谷病院創立者故山﨑理事長が昭和58年の名戸ヶ谷病院誕生以来栄養科に託してきた言葉です。当時厨房横にいるのが当たり前だった栄養士を病棟に導く、臨床栄養定着の未来を暗示するような一言でした。名戸ヶ谷あびこ病院栄養科もこの言葉を基本理念とし、日々の業務を行っています。
一昔前「冷たい、早い、まずい・・」といわれた病院食のイメージは、払拭され、進化し続けています。当栄養科も温かいものは、温かく、冷たいものは冷たく、朝食は7時、夕食は18時の提供。治療による制限の中でも美味しく、入院生活の唯一の楽しみとなるべく栄養科一同日夜業務に励んでいます。

それでは、栄養科業務下記の1~5に分けてご案内していきます。

  1. 1.当院の食事
  2. 2.栄養指導
  3. 3.栄養サポートチーム
  4. 4.糖尿病教室
  5. 5.院外活動

1.当院の食事

病院食は、一般食と治療食に分類されます。
当院では、できる限り病院特有の制限食のイメージを打破すべく、メニュー、食材の切りかた、盛り付け、色彩にこだわり、ご提供しています。
患者さんから「想像していた病院食と違う」「とてもやさしい味ですね」「自宅でも是非作ってみたい」などの声も頂戴しています。
こんにちは!!あびこ病院栄養科管理栄養士です!!
入院患者さんの栄養評価、食事全般の管理、栄養指導等について管理栄養士は、栄養管理計画書を作成します。当院では、顔の見える栄養科をめざし、食事が開始されたすべての患者さんに当院管理栄養士としてごあいさつに伺い、嗜好確認、病院食の説明を実施しています。その後は、食事提供時に随時摂取状況、ご意見をお聞きしています。
調理風景
調理風景
  • 治療食
    各疾患の治療を目的に医師の指示の下、約束食事箋に従い、提供されるお食事です。糖尿病食、脂質異常症食、高血圧食、心臓食、腎臓食、肝臓食、膵臓食、胃潰瘍食、貧血食、痛風食、術後分食等があります。机上の治療食になり、残食があってはその役割を果たせません。治療食の摂取状況に応じて個別対応しています。また糖尿病食や脂質異常症食、空腹感強い方には、生野菜を付加しています。
  • 低栄養状態改善食
    低アルブミン(栄養状態を示す指標)の患者さんに食種、形態、嗜好、摂取量にあわせ個別に高栄養食品やプロテイン等栄養付加を実施しています。
  • 嚥下調整食
    毎週専門の医師によりVE検査を実施。栄養科で用意した10種を超える食材の嚥下状態を確認、嚥下状態に応じた形態を個別に提供しています。
嚥下調整食
嚥下調整食
  • 行事食
    入院中も日常を感じていただくよう四季折々の行事食にイベントカードを添えて提供しています。開院記念メニュー、プレオリンピックメニューの他みんなの日曜日と題して吉野家の牛丼、モスバーガー、食宅便等コラボメニューをご提供しています。
  • 行事食
  • 行事食
  • 行事食
  • 行事食
  • 行事食
  • 行事食
  • 人間ドック食
    人間ドックご受診者の方にお刺身、天ぷら等の栄養科手作りスペシャル弁当(レストランオリーブコーヒー付き)をご提供しています。
人間ドック食

2.栄養指導

  • 入院時栄養指導
    治療食、低栄養状態、嚥下障害、がん治療の患者さんを対象に入院前の食生活、社会的背景を把握し、食事療法を指導します。退院後も実践できるようサポートしていきます。
  • 外来栄養指導
    外来通院されている患者さんに入院時と同様に治療食、低栄養、嚥下障害、がん治療についての食事療法を指導します。これまでの食生活を急には、変えられません。病気の進行を阻みながら人生の中で大きなウエイトを占める「食」を大切にしつつ、無理なく長く続けていけるようサポートしていきます。
    ※コロナ禍にて電話による簡易相談もお受けしています。
    実施日/平日9:00~16:30 土曜日9:00~12:00 日祝日休み
  • 集団栄養指導
    個別の指導に対し、2人以上15人以下を対象にDVD視聴や講義等を実施しています。(コロナ禍にて現在実施未定です)
  • 特定保健指導
    当院での特定健診、人間ドック後の該当者の保健指導。他院からの紹介による保健指導を実施しています。国保、社保対象。人間ドック健診情報管理指導士(管理栄養士)が実施いたします。
    実施日/平日9:00~16:30 土曜日9:00~12:00 日祝日休み

3.栄養サポートチーム

入院患者さんの栄養状態を検索し、週1回 医師、各病棟看護師(内1名臨床栄養代謝学会認定NST専門療法士)、薬剤師、言語療法士、医療ケースワーカー(MSW)、管理栄養士(臨床栄養代謝学会認定専門療法士)等のNSTチームがそれぞれの専門性を駆使した提案を行い栄養評価、栄養改善の対策、実践を行っています。MSWが参加することで栄養状態改善後の転院、転所もスムーズとなっています。
栄養サポートチーム

4.糖尿病教室

当院では、日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本糖尿病療養指導士(薬剤師、管理栄養士)、理学療法士を中心に毎年11月14日ブルーライトが灯される世界糖尿病dayの前後に当院の大講堂で医師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士の4人の実践的な講義を実施してきました。
また1年を通して毎月看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士が交代で小グループ制教室を開催してきました。栄養士担当月は、実物のサンプルメニューを提示しより実践的な会となりました。
現在コロナ禍にて実施中断していますが糖尿病の予防、治療についての啓蒙活動は、糖尿病療養指導士の使命として教室開催できる日を心待ちにしています。再開の折には是非ご参加をお待ちしております。
  • 糖尿病教室
  • 糖尿病教室
  • 糖尿病教室

5.院外活動

  • 出張講演
    柏市、我孫子市、我孫子なんでも相談室、各町会、NPO法人等による依頼でこれまで医師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士による院外での出張講演(参加者10名~350名)を実施してきました。
    疾病の予防、治療、啓蒙活動は、当院の使命と考えコロナ終息後には、再開していきます。
講演
講演
  • 地域栄養指導支援
    管理栄養士不在の医院、クリニックの医師の依頼で当院の管理栄養士による栄養指導が受けられます。(保険適用)当院では、医師による加療は、せず栄養指導のみの実施となります。
  • レストランでのヘルシーメニュー提供
    退院しても病院食が食べたい!そんなご意見をいただくことがあります。当院のレストランオリーブでは、病院食を基調としたヘルシーメニューを飲み物付きでほぼワンコインで提供しています。
    外来の待ち時間、入院患者さんのご家族様等々ご利用いただけます。
レストラン定食

おわりに・・

病院食について大変うれしいお言葉を頂くこともありますが治療食、嚥下調整食、緩和ケア食等をいかに美味しく、食欲をそそる盛り付けにするか・・制限食の必要性をどうご理解いただくか・・大きな課題がたくさんあります。栄養科へのご意見、ご提案等お待ちしています。

※資格等についての問い合わせ:名戸ヶ谷あびこ病院 
TEL:04-7157-2233